ブレーキキャリパーOH


キャリパーを定期的にOHして基本性能を維持させましょう


BNR32純正キャリパーは一般的には止まらない、容量不足と言われますがOHして本来の性能に戻してあげましょう。

パッドを取り外し付近の部品をバラして洗浄します。  リアも同様に洗浄します。

シールキットの中身を確認し欠品が無いか調べます。

なお純正ブレンボも同じ作業です。







ダストシールを留めている金属のリングを外します。 これを前後左右1台分12個取り外します。

キャリパー内にウエスを詰め込みフルードの入り口からエアーを送ります。 このとき残留しているフルードが噴出しますので体を逃がしておきます。 車にも付着しないように注意します。(ボディに付着すると塗装がやられます)

エアーを送るとどれか1つのピストンが「バン!」と抜けるはずです。抜けたものを一度戻します。(半分くらい) 抜けた物を再び抜けないようにしエアーを送ると別なピストンが抜けるはずです。

フロント、リアキャリパー全部行います。





シリンダー内からシールを取り出す時に傷を付けてはマズイのでいつも竹串を利用しています。 シリンダー内にも錆がないか確認し浮き錆程度であれば細かなコンパウンドで磨いておきます。


すべてのキャリパーからシールを外したらフルードでシリンダー内を洗浄し汚れを落としておきましょう。










バラしはすべて終わりました。 ピストンの錆、傷も確認し不具合があれば新品もしくは程度の良い物に交換します。 

ここまで45分かかりました。 初めてこの作業をしたときここまで3時間かかりました。 ピストンの取り出しがこの作業の大部分です。 コツを覚えれば簡単な作業です。

soulはこの状態で塗装に出しました。


塗装の模様はこちら





リアキャリパーから作業を進めます。 シール(画像中央)に付属の赤グリスを塗ってはめ込みピストンにはオレンジグリスを塗り慎重にシリンダー内へ組み込み(全部入れない)ダストシール(画像上)にもオレンジグリスを塗りピストンに組み込んで最後にリングで固定して1箇所完成です。これをすべてのシリンダーで行います。

整備書にはグリスはラバーグリス1種類の指示ですがOHキットには2種類付属してきます。 なぜ2種類あるのかどなたか知ってる方は詳しく教えていただければ幸いです。





次はフロント。ピストンの数が増えただけで作業自体は同じです。 こちらはピンクグリスが付属しています。 整備書にはラバーグリスの指示ですがリアとフロントの何が違うのでしょうか? 

組み込みが終了したらブレーキクリーナーで本体を洗浄し完成。








マスターシリンダーも同時にOHしましょう。

本体右端のメーカーを確認。 画像の物は[TOKICO JAPAN]と明記されています。 なのでトキコ製のOHキットを注文し作業を進めます。

左端の蓋の爪を工具で起こせば蓋が取れます。 中からピストンが出てくるはずです。 出てこない場合プラハンで叩けば出てきます。 シリンダー内の錆、傷をチェックしましょう。 問題なければ綺麗なフルードで内部を洗浄します。








ピストンの順番は画像の通りです。 組み込みにはピストン、シリンダー内部にフルードを塗りつけて初期なじみを良くしておきます。 OHキットに付属してくる蓋の爪をあらかじめ少し曲げておき蓋をし爪が引っかかっている事を確認し本体をパーツクリーナーで洗浄し完成。


これでOHは完成し車両に取り付けるだけです。