過去の企画展

再興九谷「組物」(後期展)~吉田屋・宮本屋・松山の起程を尋ねる~

平成23年10月19日(水)~平成24年1月16日(月)まで

No.4 吉田屋 梅椿に鶯図漢詩入隅切長角形皿 3客

  この隅切長四方形は、まさに古九谷を意識しているものである。見込みは椿と梅、その梅の枝には鶯が留まっている。中央に梅の枝が垂れてきているところなど描写に凝っている。右方には「黄鳥一聲酒一盃」という吉田屋では珍しい漢詩が書かれている。黄鳥とは鶯のことであるから、鶯の一声を鳴いて酒が一盃すすむ、というような意味であろう。左方は片身替わりとなっており文様を変えているが、これも古九谷の図柄にはあるもので、遡れば桃山時代の若武者の着衣に流行したデザイン(右半身と左半身の柄が異なる)でもある。周辺には木目流水文に梅の花が浮かんでいるが、それは見込みの梅が散ったことを想像させる。今では3客しかないこの組物も近年までは5客あったことが知られている。
  梅花皮は1番と3番にやや有りで2番にはしっかりと有る。高台の畳付の素地色は赤茶けるタイプであり、裏銘は二重角福である。

吉田屋梅椿に鶯図漢詩入隅切長角形皿写真

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